By Syuta Hashimoto @
2019-12-08 18:47
この記事はopenSUSE Advent Calendar 2019 の8日目です。
ftakeさんなどユーザー会の人たちと一緒に、11/23、24に明星大学で開催されたOSC Tokyo/Fall 2019 に参加してきました。ftakeさんのレポートはこちら です。
セミナーは川上さんの「最近よく聞く!? ― eBPF (extended Berkeley Packet Filter) を用いた PostgreSQL の性能測定 」でした。そこそこ聴衆も集まったようです。eBPF、私も使ってみたい・・・
ということで、私は他に自分のセミナーもなかったので、ブース対応と、セミナーを少し聞いてきました。
ブース
いやぁ、やっぱり特大ぎーこくん、人気者ですね。今回はお子様も多く、特大ぎーこくんは大人気でした。(一部、大人の方にも人気でした)
ブースに来てくださった方に、openSUSE知ってます?と尋ねると、知ってますよー、と返してくださる方が増えた印象です。今回は新ネタもとくになかったこともあり、YaSTやKubicのお話を中心にさせて頂きました。
また、Netpbmの漆畑さんが同じ部屋にブースを出していらっしゃって、行列などの数学の本をお勧めして頂きました。私は体系的に数学を学んでいないにもかかわらず、機械学習やりたいなーとか思っているので、ものすごく助かりました。
セミナー
主に以下のセミナーを聴かせて頂きました。
伊藤さんによる、OpenSDSのセミナーです。OpenSDSは興味を持っていて、私は5月のopenSUSE Conference 2019では、OpenSDSの概要とKubicから使う方法についてセミナー持たせて頂きました。
OpenSDSは名前が「SODA」に変わり、そのローンチイベントを12/17日に日本で行うそうです。参加したいのですが、その日はあいにく・・・
ちなみに、OpenSDSは、Software Defined Storageのソリューションで、簡単に言いますと、ストレージのプロビジョニング、レプリケーション、バックアップなどを行うコントローラーです。それも抽象化されたコントローラーで、実際の動作は各ドライバに委譲しています。各ドライバのための統一インターフェース、といったところでしょうか。Kubic(Kubernetes)からも使えるので、Kubic(Kubernetes)のストレージ利用を柔軟にしてくれます。
Clonezilla さんのセッションです。Clonezillaはディスクを複製するソリューションですね。
アプリケーションをコンテナ実行し、Bittorrentを使って配信することで、利用を簡単・効率的にしたとのことです。コンテナにはDockerではなくSingularityを使っているそうで、理由としてSingularityの、権限制御を簡素化したりしてコンテナのアプリを動かすという所にフォーカスした設計をあげていました。また、デプロイにはBittorrentが効率的に配信できてよい、とのことです。
さくらインターネットさんの前佛さんのセッションです。さくらインターネットさんは地域貢献の一環として、学校でのプログラミング授業の補佐を行っているそうで、現場視点での現状をお話してくださいました。「主役は子供」というフレーズを語る前佛さん、かっこよかったです。
まだIT業界視点、また、学校視点でも、「プログラミング教育」というものに対する誤解や不理解が多いらしく、そのあたりを整理して解説していました。プログラムをかけるようにする、という視点ではなく、プログラムが書けるような思考力を養う、また、問題を解くときにプログラムを利用するような発想ができるようなる、という視点での教育だということを強調していました。
懇親会
初日夜に開かれた懇親会に参加しました。ここでは、おーぷん万葉の(東海道LUGの?日本openSUSEユーザ会の?)橋本雅彦さんやUbuntuの柴田さんと、ibusと橋本さん作のかな漢字変換エンジンをつなぐ部分の仕様詰めなどをさせて頂いたり、さくらインターネットさんの前佛さんとコンテナのことやプログラミング教育のことについて、色々とお話させて頂いたりしました。まさに懇親会、私なりにネットワーキングさせて頂きました。
次回は
OSC Tokyo/Spring 2020 は、都内駒沢大学にて、2/21(金)、2/22(土)で開催予定です。日本openSUSEユーザ会も、もちろん出展・セミナー予定ですので、是非そこでお会いしましょう!
さて、Advent Calendarの明日は、ftakeさんによる「openSUSE で M5STACK の開発環境を整える」です。IoTよりのお話ですね。乞うご期待です。
Category
openSUSE ,
イベント ,
レポート |
受け付けていません
By Syuta Hashimoto @
2019-12-07 16:42
この記事はopenSUSE Advent Calendar 2019 の7日目です。
さて、一年越しの遊びたいねぇ を実施したいと思います。
openSUSEのコンソールで作業していると、タイプミスやパッケージの未インストールなどで、システムにないコマンドを打ってしまうことがあります。
そんな時、コンソールには次のようなメッセージが表示されると思います。
$
ifconfig
‘ifconfig’ が入力間違いでなければ、下記のように入力することで command-not-found を利用してパッケージを検索することができます: cnf ifconfig
ネットワーク関連のコマンドはipやssというコマンドになったため、ifconfigはdeprecatedになっていて、システムには入っていません。
ここで私はzypper seで検索したり、ぐぐったり、と、コマンドを探しに行くわけですが、簡単にどこにあるかを探してくれるコマンドがありました。
そう、それがメッセージで親切にも教えてくれている、”cnf”です。
cnf – Command Not Found
cnfはCommand Not Foundの頭文字を並べたコマンドで、そのコマンドがどのパッケージに入っているかを探してくれたり、$PATHに設定がないのでは、などのNot Foundとなってしまう理由を表示したりしてくれます。なお、command-not-foundというコマンドも同じ模様。
$
cnf ifconfig
… プログラム ‘ifconfig’ は下記のパッケージに存在しています: * net-tools-deprecated [ パス: /bin/ifconfig, リポジトリ: zypp (repo-oss) ] * net-tools-deprecated [ パス: /usr/bin/ifconfig, リポジトリ: zypp (repo-oss) ] 下記を利用してインストールしてみてください: sudo zypper install net-tools-deprecated
net-tools-deprecatedパッケージにあることと、zypperコマンドでインストール可能なことが表示されました。ここでdeprecatedと名前のついているパッケージに入っているので、ぐぐる意味がでてきそうです。
コマンド名からパッケージが推測できる場合はzypper seで探すことも簡単ですが、そうでない場合などは有効ですね。たとえば、brctlなど。
ちなみに、私はbrctlを導入済みです。この状態でcnfを実行するとどうなるでしょうか。(導入済みなのに、brctlとコマンドを打ってもNot Foundとなってしまった想定)
$ cnf brctl
… プログラム ‘brctl’ は、システムにインストール済みのパッケージ ‘bridge-utils’ 内に存在します。 絶対パス ‘brctl’ は ‘/usr/sbin/brctl’ を指しています。そのため、このコマンドを実行するにはスーパーユーザ (root など) の権限が必要 かもしれません。
をを、親切にも、/usr/sbin下だから、sudoいるんじゃないの?と、アドバイスをしてくれます。
他にも、一般コマンドで試してみると、
$ cnf podman
… プログラム ‘podman’ は、システムにインストール済みのパッケージ ‘podman’ 内に存在します。 絶対パス ‘podman’ は ‘/usr/bin/podman’ を指しています。左記のパスがお使いの環境での $PATH 変数に含まれているかどうかご確認ください。
ちゃんと、$PATHに指定されているかをアドバイスしてくれます。
チュートリアルをしているときなどで、コマンドが見つからなかった場合、まずcnf叩いてみるのが有効そうですね。ただ、私の環境では1-clickで追加したリポジトリにあるパッケージを認識しなかったりしたので、ちょっとチューニングがいるのかもしれません。(Cloud:OpenStack:Masterに入っている、genisoimageなど)
まとめ
cnfはそのコマンドがNot Fonudとなる理由を表示するユーティリティで、これ自体は勝手に何かをインストールしたりはしないので、気軽に使える コマンド名からパッケージ名の推測が難しいときや、パッケージ入れたのに使えないときに使用する 認識しないリポジトリがある?←要調査 manを見ると、厳密にはハンドラでbashやzshに統合されてるらしい 他ディストリビューションでは同様コマンドはあるのでしょうか?情報お持ちの方、是非ご教示ください
Category
openSUSE |
受け付けていません
By ftake @
2019-12-05 00:29
openSUSE Advent Calendar 4日目です。
2019年12月31日(火)東京ビッグサイトで開催されるコミックマーケットC97でGeeko Magazine Special Edition 2019 冬を発行します。スペースは南ラ-02aです。
今回の内容は次のようになっています:
Linux から Azure Files を使う システム構成管理ツール Uyuni を触ってみた 自動テストツール openQA を使って Live Image をテストする ~ゼロからスタート~30分で作る仮想マシンコンテナホスト openSUSE のデフォルト NTP サーバ設定は使えるのか?pool.ntp.org で提供する NTP サーバを調べてみた 我が輩はギーコである ~続・ちゃんおぷ学園の一日~
当日は2019夏号も若干数持ち込み予定です。コミケ以降も2月のOSC東京や openSUSE 新年会(京都・東京)などでも頒布予定です。
きれいに印刷できるかちょっと心配な表紙
Category
Geeko Magazine ,
イベント |
受け付けていません
By ftake @
2019-12-04 00:42
openSUSE Advent Calendar 3日目です。
11月23日、24日に東京都日野市の明星大学で開催されたオープンソースカンファレンス2019 Tokyo/Fall に日本 openSUSE ユーザ会として参加しました。
今回は久しぶりに超特大カメレオンぬいぐるみが登場!宅急便で送ることのできるぎりぎりのサイズの箱に詰められてやってきました。
ブースでは フリーチラシ版の Geeko Magazine を配布しました。
セミナーは川上さんによる「最近よく聞く!? ― eBPF (extended Berkeley Packet Filter) を用いた PostgreSQL の性能測定 」で、Asia Summit の内容を日本語で話してもらいました。難しい内容でしたが、そこそこの人数が集まったので良かったです。
次回は2月21日(金)、22日(土)で、会場は9年ぶりに23区内に戻り駒澤大学です。
Category
openSUSE ,
イベント ,
レポート |
受け付けていません
By Syuta Hashimoto @
2019-12-02 22:31
この記事は openSUSE Advent Calendar 2019 の二日目です。
Kubicでは、コンテナを制御するコマンドに、dockerでなくてpodman が採用されています。Podmanは、デーモンレス、ルートレスなコンテナ制御ソリューションで、主にRed Hatで開発されています。せっかくなので、podmanを使ってみました。
インストール
KubicやTumbleweedが新しいバージョンをパッケージングしているのに対し、Leap 15.1用は若干バージョンが古いようです。Podman は日進月歩で成長してますので、極力なら新しいバージョンを使いたい所。私はTumbleweedの派生であるMicroOSを使って、新しいバージョンを使っています。
ネットワーク設定ファイルパッケージ podman-cni-config も同時にインストールする必要がありますが、podmanの推奨に設定されていて、podmanのインストールだけで自動的に入ってくれるかもしれません。
zypper in podman podman-cni-config
MicroOSはトランザクショナルサーバーのため、私はtransactional-updateコマンドでインストールしました。(このあたりの詳細はGeekoMagazineに書いています。)
デーモンレス
Dockerを動かす時、Dockerのサーバーを起動させますよね。podmanはサーバーを使わない設計なので、サーバーを起動させる必要はありません。また、サーバー型であることに起因する脆弱性も回避しているとのことです。
ルートレス
Dockerはルート権限で実行するか、Dockerグループに追加したユーザーで実行する必要があり、これが脆弱性に結びつくのでは、と言われています。podmanは一般ユーザー権限でも動作するように設計されていて、この問題を回避しています。
ただ、私が使ってみた感じですと、一般ユーザーでボリュームマウントがうまくいかないんですよね・・・おいおい調査したいと思います。
Docker互換
もちろん、Dockerイメージをそのままrunすることができます。また、コマンドもDockerと同じように設計されていて、dockerの部分をpodmanに置き換えるだけでほとんどのコマンドを実行できます。実際に、dockerコマンドをpodmanのエイリアスにする、という代替方法も紹介されています。
コンテナ実行 podman run 【イメージ名】 コンテナ一覧 podman ps コンテナ停止 podman stop 【コンテナIDやコンテナ名】 コンテナ削除 podman rm 【コンテナIDやコンテナ名】
などなど。
使ってみて
コマンドがDockerと同じなので、同じように使えて、違和感とかは全くありませんでした。サーバー起動に気を使わなくていいのは、素直に楽ですね。調査すればDockerとPodmanの差みたいなところもでてくると思うのですが、そこまで使い込むのはもうちょっと先になりそうです。(通常の使用では差がわかりませんでした。)
イメージ作成
Podmanは、Dockerのコンテナ制御、イメージ作成、の機能のうち、コンテナ制御を受け持っています。イメージの作成はbuildah というソリューションで行うことができます。アドベントカレンダーの中で、buildahについても紹介できればと思っています。
明日は ftakeさんによる、OSC Tokyo/Fallのイベントレポートです。・・・そういえば、私も参加させて頂いていました。 ftakeさんの後にイベントレポート書きますね!
Category
openSUSE |
受け付けていません
By Syuta Hashimoto @
2019-12-01 17:54
この記事は openSUSE Advent Calendar 2019 一日目の記事です。
openSUSEには安定版のLeap、ローリング・リリース(最新バージョンを追いかける感じ)のTumbleweedがありますが、その他にもKubernetes用OSのKubicなどもリリースされています。Leapにしても、ライブ用があったりしたので、ダウンロードサイトを覗いて何があるのか見てみました。
ダウンロードサイトへの導線はメインページ にあります。ここを見ると、左側にTumbleweed、右側にLeapの見出しがまず目に入ると思います。マウスオーバーすると「Tumbleweedのインストール」「Leapのインストール」という、ダウンロードサイトへのリンクボタンが表示されます。
前はダウンロードサイトへのリンクがどこかわかりづらかったのですが、大分見やすくわかりやすいデザインにかわりましたね。
選べるのは以下の4つです。
インストール x86_64
通常のLeapです。
JeOS x86_64
JeOSってなんだろう?と思って調べてみると、openSUSEのwiki がありました。仮想環境やクラウドで利用するための、LeapをスリムにしたOSのようです。JeOSを元に自分なりのカスタマイズをしたイメージをKiwi で作成する、みたいな使い方もあるようですね。表示されている容量を通常のLeapと比較すると、スリムさがよくわかります。
ライブ x86_64
CDやUSBなどから起動できるライブイメージですね。
移植版 aarch64 ppc64le
説明に、「openSUSE Leap の PC 以外のアーキテクチャへの移植版は、本体とは異なる少人数のコミュニティチームでメンテナンスされております。」とありました。メンテナの方たちに感謝です。
こちらも4種類ありました。
インストール x86_64 i586 aarch64 ppc64le
通常のTumbleweedです。
Kubic x86_64 aarch64
Kubernetesをすぐ動かせるOSです。MicroOSという、Tumbleweedから派生した、スリムでコンテナを動かすことを目的としたOSを元にしています。・・・このあたりの関係性や定義はちょっとずつかわるらしく(あるいは私が正確に把握していなくて)、サイトを久しぶりに見ると表現が変わっていたりします。
私がGeekoMagazineに構築記事を書いたり、OSC東京のセミナーで紹介させて頂いたのが、このOSです。
JeOS x86_64
TumbleweedのJeOSですね。今度使ってみようと思います。やはり、こちらも通常版とのサイズの差がはっきりしてます。
ライブ x86_64 i686 aarch64
Tumbleweedのライブイメージです。
所感
JeOS、Kubicあたりが、目新しい単語でしょうか。私はKubernetes構築をKubicでしているのでKubicには馴染みがありましたが、JeOSは単語だけ聞いたことがある程度でした。今度使ってみようと思います。
何気に、ライブイメージも使ったこと無いので、どんな感じなのか使ってみたいですね。
さて、次は・・・・次?みなさん、Advent Calendar に登録がありません!!是非登録してください!
Category
openSUSE |
受け付けていません
By ftake @
2019-10-20 12:48
10月5日から6日にかけて、インドネシアのバリ島にある Udayana 大学で開催された openSUSE.Asia Summit 2019 に参加してきました。2014年に始まった Asia Summit はもう6回目で、インドネシアでの開催は2016年のジョグジャカルタに続き2回目です。
今年は地元のインドネシアを中心に約350名が集まり盛大に開催されました。アジア(台湾6人、日本5人、他)はもちろん、今年はヨーロッパ圏からも参加者が集まりました。
バリ島へは成田から1日1便だけの直行便で行きました。4日の夕方に到着して、Udayana 大学のボランティアの学生さんにホテルまで連れて行ってもらいました。
0日目(Community meeting)
中国の重慶から来ている Hillwood に誘われ、GWK カルチャラルパークへ。ホテルからちょっとした散歩かと思えば、けっこうな山道で炎天下の中1時間ほど歩きました。空港からも見える巨大像があります。歴史のあるところなのかと思いきや、この像は最近完成した新しいものだそうです。
午後は空港近くのコワーキングスペースに移動し、主要なメンバーが集まる Community meeting が行われました。新しい openSUSE Board Chair の Gerald とも(全員)初めての顔合わせでした。会議はおもにドキュメンテーションの話で盛り上がり、マニュアルや動画の活用について意見が飛び交いました。
この日のメイントピックの1つは来年のAsia Summitについてだったのですが、肝心の提案者であるインドの Shobha が来られず、消化不良感のまま終了しました。
Community meeting の会場からバスに乗り込み、一路 Welcome party の会場である Jimbaran ビーチのレストランへ。ここで台湾や2016年の開催で出会い、2017年に日本に来てくれたメンバーと次々合流しました。シーフードを食べつつ、楽しい時間を過ごしました。
1日目
ホテルから大学までは 1.5 km ほど離れており、大学は山の上にあります。普通はタクシーを使うところ、日本チームは徒歩を選択。20分ほど歩きました。タクシーを使ったときもありましたが、基本的には徒歩でした。この記事の頭にある写真がエントランスの様子です。
いよいよ開会。私は 2016年のAsia Summitを経験しているので、あまり驚かないのですが、国会斉唱、ダンスで始まります。
大学からの挨拶では、今ではあらゆるところで Linux が使われているので、今回の Asia Summit を通して、学生にはより Linux に慣れ親しんで欲しいとメッセージがありました。30人弱の学生ボランティアが集まっており、openSUSE や Linux をまずは使ってもらって、2016年のときのように来年の Asia Summit にも来てもらえるようになれば良いなと思います。
講演は openSUSE Board の Axel, Gerald, Simon の3人からの基調講演でスタート。Axel は openSUSE プロジェクトに関わる数字を紹介し、30万ユーザーが毎月ダウンロードしていること、未だに 13.2 や 1回だけであるが 10.1 のダウンロードがあること、opensuse-de の購読者が 600 人に対して、opensuse-ja は 389 人であること、486人の openSUSE Member がいることなどが取り上げられました。
Gerald からはコミュニケーションの話で、インドネシア語の Selamat Pagi!(おはようございます)は、口角が上がって、みんな笑顔になるねという話がありました。発表の中で SUSE の CEO Melissa からのビデオメッセージがあり、openSUSE は引き続き重要なプロジェクトであること、その後に Gerald からも、SUSE と共有しているインフラなどの諸課題について解決していくと話がありました。
Simon からは、今後の法的な組織体制の話で、openSUSE の特に財政面で支える財団の設立などについて説明がありました。現在はプロジェクトの名前を変えるかどうかの投票が行われています。
最初のセッションは「Using Portainer (Docker Container Management) at openSUSE Leap 15.1」を聴きに行きました。Portainer はコンテナをデプロイ、管理するためのウェブアプリケーションで、テンプレートからのアプリケーションのインストールやネットワーク、ボリュームの管理までできてしまいます。単純に動かすだけであれば、インストールもとても簡単で、Docker が動いているローカルマシンでは、とりあえず動かしておいても良いかもしれません。
docker run -v /var/run/docker.sock:/var/run/docker.sock -p9000:9000 portainer/portainer
お昼ご飯はお弁当。写真には写っていませんが、お弁当には果物が付きもので、ジョグジャカルタはバナナでしたが、バリ島ではみかんのようです。
午後は「We are openSUSE Asia Community」という、Sunny 提案のワークショップ枠の講演へ。中身はみんなで分担しており、openSUSE.Asia のホスト募集、日本のコミュニティの紹介、グローバルコミュニティへの参加方法について20分ほど話しました。
写真はKukuhによるインドネシアコミュニティの紹介で、企業訪問もしているのだとか。遅れていた Shobha もここで合流し、無事インドコミュニティの話を聞くことができました。この1年の間に openSUSE のインストールイベントや、定期的なミートアップを始め、熱心な学生もいるそうです。
裏番組だった hatochan の発表を見に行くと、発表の最後でのお土産タイムで前回同様盛り上がっていました。
1日目の夜は発表者、ボランティアを交えてのパーティ。日本人チームはここでも徒歩を選択。野生の鶏(放し飼い?)を見つけたりしながら会場へ。交通量が比較的多く、空気が良くないのであまり歩きすぎないことをオススメします。
パーティはご飯をそれぞれ取って、あとは適当にテーブルで話すスタイルでした。私はインドネシアからの発表者が集まるテーブルへ。2017年に発表者として日本に来てくた Moko と Alin 夫婦が今年生まれた子供を連れで参加していたりすごい。
日本政府のインダストリー4.0の政策について聞かれて(具体的に何もできていない話が多くて)回答に困ったので、hatochan を呼んで来たときの図。
1日目の録画とハイライトはこちらにあります:
VIDEO
VIDEO
2日目
今回のロゴコンテストの優勝者への記念品の贈呈に続いて、これまでの openSUSE.Asia Summit の記録が集められたアルバムが Sakana から Kukuh へ。そろそろページが足りなくなりそうな予感です。
この後、Simon と GNOME の Neil からそれぞれキーノート。OSS の活動するときに、人にはキャパシティがあるんだから、燃え尽きるなよという話や、Jim Zemlin が2017年は Linux デスクトップの年だという発表をしたときに Mac を使っていたと言うような話がありました。(レポートが長くなってきて、だんだん適当になってきました)
2日目の最初に私の発表。内容は openSUSE Conference と同じで Geeko Magazine についてでした。Douglas からは LibreOffice からコピペじゃなくて、インポートしないの?と聞かれましたが、LibreOffice から良い感じにスタ イルを Scribus 上のものとマッピングしてくれないと意味が無かったりで使っていないです。Sunny からはどのくらいの期間でどのくらいの量を売り切るのかという質問で、1年以内に150部配りきっています。
前から気になっていた Cedric による Uyuni の話へ。Uyuni の使い方の話をすっ飛ばして開発の話でした。Uyuni は SUSE Manager の upstream という位置づけで(SUSE Manager は space walk の fork だった)、OS をインストールしたり、構成管理をするためのウェブアプリケーションです。
Uyuni のフロントエンド部分は Spring + JSP の Java ウェブアプリケーションで、裏側では Salt Stack など色々なものが動いているようです。Maven ではなく OBS から依存するライブラリを取ってくる仕組みを使っているなど、開発するときにはいろいろとはまりどころがありそうです。
井川さんの「How to Participate Open Source development」。
井川さんと同じ時間帯にやっていた Ish の MicroOS ワークショップが気になり15分だけ様子を見に行きました。cgroup の説明から podman コマンドの使い方など、裏側の話もちょいちょい入っており、日本で1回、このハンズオンをやってみても良いかもしれませんね。
いよいよ2日間の Asia Summit もクロージングへ。イベントのラストはライトニングトーク大会です。といっても、Sunny がもっと英語で話そう、今から前に出てきて1分間話せたら、お土産をあげようと言った発表!?をやったりと、自由な感じでした。
ドラがとてもでかい!本来であれば、大学のフォーマルなイベントで使用するためのものだそうです。
インドの Shobha による来年の Asia Summit を Delhi の Faridabad で開催する提案。昨年に引き続き2回目の提案で、課題だった今年はローカルの体制もだいぶ強化されました。
VIDEO
VIDEO
3日目
楽しい楽しい Ubud と Uluwatu への 1 day ツアーのはずが、お腹を壊してホテルに1日籠もっていました。なのでレポートはありません…。食べ物に気をつけるのはもちろんですが、疲れて抵抗力が落ちるのも危険です。
4日目
午後には体調がだいぶ良くなったので、昼過ぎから車をチャーターして、1日遅れで Ubud へ連れて行ってもらいました。帰りの便は翌日の0:45だったので、荷物を載せて行き、空港で降ろしてもらいました。
おわりに
openSUSE.Asia Summit は発表を聞くだけのイベントではなく、openSUSE コミュニティメンバーが集まり、face to face でコミュニケーションを取るためのイベントです。きちんと発表プロポーザルをかければ(コツがあります)、発表のハードルもそれほど高くありません。旅費についても openSUSE Travel Support Program により、最大 80% 補助が出るため、時間だけ確保できれば心配はありません。ぜひ、来年は参加してみて下さい。