By ribbon @
2021-12-12 00:06
この記事は openSUSE Advent Calendar の12日目です。
タブレットPCには色々なものがあります。その中で、WindowsタブレットPC は比較的 Linux をインストールしやすいものの1つです。ただ、タブレット固有のハードウェアなどがあり、一部の機能が動かないこともあります。たまたま、タブレットPC の余剰品を払い受けたので、ものは試しに openSUSE をインストールしてみることにしました。なお、できるだけ新しいもののほうがインストール出来る可能性が高くなるため、 Thumbleweed をインストールすることにします。
対象機種
インストール対象の機種は NECパーソナルコンピュータ製の PC-HZ100 です。モバイルPentium、4Gメモリ、64G SSDというものです。2007年1月製です。
https://shop.nec-lavie.jp/navigate/products/pc/161q/01/lavie/hz/spec/index02.html
非常に軽く、携帯にはもってこいの10インチタイプ。しかもFull HD 画面です。キーボードは2種類あり、カバーを兼ねた、へなへなのキーボードと、バッテリや増設ポート、増設バッテリを含むちゃんとしたキーボードです。どちらもキーボードとしては同じように動作します。今回は、後者の方を使いました。というのは、ブートするためのUSBストレージを刺す口が本体にはないのですね。Type-C の口が一つしかないので。
動作状況
結論から先に言うと、動きました。インストールも何も問題ありませんでした。ただ、元のOS(Windows 10)は UEFI でインストールされていたので、openSUSE もUEFI モードでのインストールとなります。 キーボードについては全く問題なく動作します。増設ポートもちゃんと認識します。もちろんタブレット部分もちゃんと動作します。長くタッチすることで右クリックになるという動作もちゃんと機能します。また、動作しないことがあると言われる内蔵カメラデバイスについても正常に動作しました。これはありがたかったです。
HZ-100 はWindows 11 が動かないマシンなので、あと3年の寿命です。openSUSE であれば、その後も使えますので、お手軽持ち運びタブレットにはよいかもしれません。
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By ribbon @
2021-12-06 00:29
この記事は openSUSE Advent Calendar の6日目です。
通常、root になって、 poweroff コマンドを投入すると、システムはシャットダウン動作を行い、電源を落として停止します。しかし、第四世代 Intel CPU の場合、poweroff コマンドで一度電源断まで行ったのち、数秒後に再起動してしまいます。少なくとも手元の i3-4130T、i5-4200M ではこの現象が発生します。 これを解決するには、boot時、grub.cfg の中に、 linux /vmlinuz-........ xhci_hcd.quirks=0x2000
のように、パラメータを追加する必要があります。
第四世代 Intel CPU を使ったマシンは、今から7-8年くらい前のもので、少々古いマシンではありますが、使い方によってはまだまだ使えます。もしもなぜか再起動してしまうという現象にお悩みの場合には上記のパラメータを試してみてください。
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By ribbon @
2021-04-06 17:15
前回は D でしたが、今回は Q です。Qt関連のパッケージが多く存在していました。
パッケージ名 qdirstat バージョン qdirstat-1.7-1.6.x86_64 動作 ◎ 詳細 グラフィカルにディスクの使用量を見たり、ファイルやディレクトリの操作をするツールです。Qt ベースで動きます。見栄えはかなり良いです。
面白いのは、下部に表示されている図で、これは、各ファイルの大きさをベースにしたイメージです。例えば、ある大きな模様の所をクリックすると、そのイメージに対応するファイルに移動することが出来ます。
さらに、右クリックで種々の操作を選ぶことも出来ます。
qdirstat は、ディレクトリを渡りながら、ディスクの掃除をするときなどに便利に使えそうです。
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2021-03-26 20:45
前回は B でしたが今回は O です。
パッケージ名 okteta バージョン okteta-0.26.5-1.3.x86_64 動作 ◎ 詳細 okteta は KDE のバイナリエディタです。単にバイナリデータの編集だけではなく、文字コード変換やファイル中の文字の統計、ブール演算処理などもできます。 起動すると以下のような画面になります。
左側にファイルの内容を表示、右側に処理機能といようになっています。処理機能は色々選ぶことができ、選ぶと1つのウィンドウが表示されます。複数表示することもできます。 たとえば、文字コードを変更する場合は、まず変更したい部分を左側のウィンドウで選択し、変更先として、To: を選び、文字コードを指定して、 Convert をクリックすることで変更ができます。
また、バイト単位のバイナリ演算をすると、たとえば各バイトの最上位に1を立てる(ハイビット ON)ということもできます。ただ、フォント設定がうまくないのか、1バイトかな文字は表示されませんでした。
バイナリ編集は、左側の画面で、テキストエディタと同じように、なぞってコピーや削除を選べば編集できます。データを追加するときには、メニューで、挿入を選べば、文字のパターンやランダムデータなどで入力できます。
okteta はいくつかの処理がプリセットされていて、適合する処理があればかなり便利に使えそうです。ただ、文字コードの変換対象に UTF-8 が無いので、文字コードの変換に使うには、あまり希望に添わないかもしれません。
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By ribbon @
2021-03-22 15:22
前回は G でしたが、今回は B です。
パッケージ名 bats バージョン bbe-0.2.2-3.5 動作 ◎ 詳細 ブロック単位で処理が出来る sed のようなストリームエディタです。sed はあくまでもストリームとして処理しますが、 bbe ではバイト位置やブロック単位での処理が出来ます。http://bbe-.sourceforge.net/bbe.html#bbe-programs に例がありますが、
echo “The quick brown fox jumps over a lazy dog” | bbe -b “/The/:21” -e “j 4” -e “s/ /X/”
を実行すると
The quickXbrownXfoxXjumps over a lazy dog
と言う結果が得られます。まず、処理ブロックとして “The” という文字列から21文字目までを対象とし、さらに、 “j” から4文字は対象外とし、そののち、空白を大文字の “X” に置き換えるという動作をします。また、
echo “The quick brown fox jumps over a lazy dog” | bbe -b “:5” -e “A XYZ”
は5バイトのブロックを定義し、そのブロックの後に “XYZ” という文字列を付加します。
The qXYZuick XYZbrownXYZ fox XYZjumpsXYZ overXYZ a laXYZzy doXYZg
バイト位置を考えねばならない文字列変換を行うときには便利に使えそうです。
パッケージ名 bing バージョン 動作 ◎ 詳細 2つのポイントの間のスループットを ICMP パケットで調べるツールです。ping の結果を整理して表示するようなイメージです。結果は以下のようになります。 2つの host を指定する意味はあまりないように思えますが、ping の結果を整理(平均を取るなど)しなくてもすむのは便利かもしれません。
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23
% bing localhost www . opensuse . org
BING localhost ( 127.0.0.1 ) and proxy -nue .opensuse .org ( 195.135.221.140 )
44 and 108 data bytes
1024 bits in 3.896ms : 262834bps , 0.003805ms per bit
1024 bits in 0.000ms
1024 bits in 0.090ms : 11377778bps , 0.000088ms per bit
1024 bits in 0.000ms
^C
--- localhost statistics ---
bytes out in dup loss rtt ( ms ) : min avg max
44 1275 1275 0 % 0.037 0.057 0.160
108 1275 1275 0 % 0.017 0.025 0.126
--- proxy -nue .opensuse .org statistics ---
bytes out in dup loss rtt ( ms ) : min avg max
44 1275 1274 0 % 241.446 244.020 402.245
108 1274 1273 0 % 241.444 244.103 329.752
--- estimated link characteristics ---
warning : rtt big host1 0.017ms < rtt small host2 0.037ms
warning : rtt big host2 241.444ms < rtt small host2 241.446ms
minimum delay difference is zero , can 't estimate link throughput .
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2021-03-18 11:13
前回は K でしたが、今回は G です。GAP 、GPS 関連のパッケージが多数ありました。ただ、取り上げられそうなものはあまりなく、1つだけです。
パッケージ名 Gcompris バージョン gcompris-qt-1.0-2.1 動作 ○ 詳細 2歳から10歳までの子供向けの教育ソフトです。かなりの数の小さなアクティビティが含まれています。それなりに良く出来ています。但し、日本語には対応していません。いくつかの言語向けの翻訳はあるのですが。 そのため、日本ではあまり使い道はないでしょう。
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By ribbon @
2021-03-17 11:33
前回 は X でしたが、今回は K です。Kは、KDE関係が多いようです。そのほかに、kubernetes や kopano というツール群のファイルもかなりあります。
パッケージ名 kalzium バージョン kalzium-20.12.2-1.2 動作 ◎ 詳細 周期律表です。日本語も表示されます。ちゃんとメンテナンスされているようで、Nihonium も載っていました。起動した段階では、各元素毎の表示項目は最小限のみです。
しかしメニューを選ぶことでかなり色々な表示が出来ます。たとえば、その元素にまつわるイラストを表示してみたり
元素データの概要を表示することも出来ます。
パッケージ名 klavalo バージョン klavaro-3.11-1.2 動作 ◎ 詳細 タッチタイプ練習ソフトです。オーソドックスに、ステップバイステップで練習することが出来るようになります。 良く出来ているところは、キーマップを色々と替えられるところです。標準では qwerty USA キーボードですが、dvorakにも対応しています。dvorakにすると練習用データも dvorakに切り替わります。
日本語キーボードにも対応しています。特殊記号の位置が正しい場所に来ます。 タッチタイプ練習ソフトには、コンソール用の GNU typist (gtypist) がありますが、日本語キーボードに対応している点、GUIで見やすい点でこちらの方が使い勝手が良いでしょう。
パッケージ名 krename バージョン krename-5.0.1-2.3 動作 ◎ 詳細 ファイルリネームツールです。GUI で対話的にファイル名を変更できます。単に名前を置き換えるだけではなく、順番に番号を振るとか、接頭辞、接尾辞を付けるなども出来ます。 また、プラグインがあり、日付などの変更も出来ます。
パッケージ名 kstars バージョン kstars-3.5.2-1.1 動作 ◎ 詳細 いわゆるデスクトッププラネタリウムです。そこそこ日本語化されていて、星座名などは日本語で表示されます。オプションで星座の絵も表示できます。 観測地点も予め日本のいくつかの都市がプリセットされています。野辺山とか飛騨とか、たぶん天文台がある所も含まれているのが面白いところです。
パッケージ名 ksystemlog バージョン ksystemlog-20.12.2-1.2 動作 ◎ 詳細 システムのログを GUI で表示するツールです。kernelのログ、X.org のログ、systemd のログが選べます。 各行をクリックすることで詳細が表示されます。 時々刻々と追加されているログについても、常時モニタしていますので、手軽にログを見たいときには便利でしょう。ただ、任意のログを見ることは出来なさそうなのですが。
パッケージ名 ktouch バージョン ktouch-20.12.2-1.2 動作 ◎ 詳細 これもタッチタイプ練習ソフトです。最初にレベル指定をした後 練習モードに入ります。 いくつかコースは予め用意されています。 ただし、日本語キーボードには未対応、コースもそれほど多いわけではないので、先に紹介した klavaro と比べると見劣りがします。klavaro がある以上こちらを選ぶ必要性はなさそうです。
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