この記事は openSUSE Advent Calendar の12日目です。

タブレットPCには色々なものがあります。その中で、WindowsタブレットPC は比較的 Linux をインストールしやすいものの1つです。ただ、タブレット固有のハードウェアなどがあり、一部の機能が動かないこともあります。たまたま、タブレットPC の余剰品を払い受けたので、ものは試しに openSUSE をインストールしてみることにしました。なお、できるだけ新しいもののほうがインストール出来る可能性が高くなるため、 Thumbleweed をインストールすることにします。

対象機種

インストール対象の機種は NECパーソナルコンピュータ製の PC-HZ100 です。モバイルPentium、4Gメモリ、64G SSDというものです。2007年1月製です。

https://shop.nec-lavie.jp/navigate/products/pc/161q/01/lavie/hz/spec/index02.html

非常に軽く、携帯にはもってこいの10インチタイプ。しかもFull HD 画面です。キーボードは2種類あり、カバーを兼ねた、へなへなのキーボードと、バッテリや増設ポート、増設バッテリを含むちゃんとしたキーボードです。どちらもキーボードとしては同じように動作します。今回は、後者の方を使いました。というのは、ブートするためのUSBストレージを刺す口が本体にはないのですね。Type-C の口が一つしかないので。

動作状況

結論から先に言うと、動きました。インストールも何も問題ありませんでした。ただ、元のOS(Windows 10)は UEFI でインストールされていたので、openSUSE もUEFI モードでのインストールとなります。
キーボードについては全く問題なく動作します。増設ポートもちゃんと認識します。もちろんタブレット部分もちゃんと動作します。長くタッチすることで右クリックになるという動作もちゃんと機能します。また、動作しないことがあると言われる内蔵カメラデバイスについても正常に動作しました。これはありがたかったです。

HZ-100 はWindows 11 が動かないマシンなので、あと3年の寿命です。openSUSE であれば、その後も使えますので、お手軽持ち運びタブレットにはよいかもしれません。

Window AppMenu

By ftake @ 2021-12-10 00:00

みなさんは KDE のグローバルメニューを使ってますか? グローバルメニューは KDE Plasma のアップレットで、アクティブなウインドウのメニューが表示されます。画面上端にパネルを置いて、そこにこれを配置することで、macOS 風の UI を実現できます。

しかし、このグローバルメニューですが、時々不安定になり、アプリケーションによっては表示されなくなったりすることがあります。

同じようにアクティブウインドウのメニューを表示できるアップレットに Window AppMenu というものがあり、こちらであれば問題が起きないことがあります。困ったときは試してみてください。
https://github.com/psifidotos/applet-window-appmenu

インストール方法はそんなに難しくはなく、Installation.md に書かれている以下のパッケージと

sudo zypper in -y xrandr cmake make gcc gcc-c++ extra-cmake-modules libqt5-qtbase-devel libqt5-qtdeclarative-devel libKF5WindowSystem5 plasma-framework-devel libSM-devel libqt5-qtx11extras-devel libkdecoration2-devel kconfigwidgets-devel kwidgetsaddons-devel kdeclarative-devel

このあたりを追加でインストールしました

sudo zypper in kwayland-devel plasma5-workspace-devel plasma5-addons-devel kitemmodels-devel

あとは install.sh を実行するとインストールされ、パネルに Window AppMenu を追加できるようになります。

この記事は openSUSE Advent Calendar の7日目です。

今回は filelight を紹介します。

filelight はグラフィカルにファイルの使用量を表示するツールです。KDE 環境が必要です。起動すると、以下のように、おそらくマウントポイント単位でディスクの使用状況をドーナツ状のグラフで表示します。

色が付いているところをクリックすると、その部分をドリルダウンして詳細を表示していきます。

また、特定のディレクトリについては調査対象外とすることもできます。既定では、/dev,/proc,/sys,/root が除外対象になっています。

そのほかにも、注目しているところをズームインしたり、画像を SVG 形式で保存できる機能もあります。
ただ、ドリルダウンは、最初の状態、すなわちマウントポイント毎の表示画面には戻れません。あるマウントポイントのトップまでしか戻れません。別のマウントポイントの状況を見るときには、一旦 filelight を再起動する必要があります。/homeや/var などをそれぞれ別パーティションにしてマウントしている場合には少々不便です。
ただ、その点を考慮に入れても、状況をグラフィカルに見ることができるのはとても便利です。気軽に使えるツールとして常用しても良いと思います。

なお、filelight は、Windows 版もあります。Microsoft Store で入手が可能です。

この記事は openSUSE Advent Calendar の6日目です。

通常、root になって、 poweroff コマンドを投入すると、システムはシャットダウン動作を行い、電源を落として停止します。しかし、第四世代 Intel CPU の場合、poweroff コマンドで一度電源断まで行ったのち、数秒後に再起動してしまいます。少なくとも手元の i3-4130T、i5-4200M ではこの現象が発生します。
これを解決するには、boot時、grub.cfg の中に、
linux /vmlinuz-........ xhci_hcd.quirks=0x2000

のように、パラメータを追加する必要があります。

第四世代 Intel CPU を使ったマシンは、今から7-8年くらい前のもので、少々古いマシンではありますが、使い方によってはまだまだ使えます。もしもなぜか再起動してしまうという現象にお悩みの場合には上記のパラメータを試してみてください。

この記事は openSUSE Advent Calendar の5日目です。

今回は fbi を紹介します。

パッケージ名 fbi
バージョン Retrieving package fbi-2.14-3.8.x86_64
動作 ○
少々物騒な名前ですが、フレームバッファ上にイメージを表示させるツールです。こんな感じで表示されます。

画面の下にはステータスが表示されています。
また、 -t オプションで、指定された秒数毎にループして複数の画像を表示させることもできます。そのとき、 –blend オプションを使用すると前後の画像をオーバラップすることができます。
コンソール上でちょっと画像をチェックしたり、X 環境なしで簡単なフォトビューワを作るときには便利に使えそうです。

この記事は openSUSE Advent Calendar の3日目です。

今回は ntop を紹介します。

パッケージ名 htop
バージョン htop-3.1.1-1.1.x86_64
動作 ○
詳細
top のおしゃれバージョンです。CPU使用率を色つきのグラフで表示したり、プロセスの状況を色つきで見やすく表示したりします。

ファンクションキーを使って、整列する順番を変更することも出来ます。

そのほかにも、直接 top の画面からプロセスを終了したり(割り込み発生させたり)、Tree表示をさせることも出来ます。

pstree、kill コマンドの代替にもなりますので、便利に使えそうです。

この記事は openSUSE Advent Calendar の2日目です。

今回は highlight を紹介します。

パッケージ名 highlight
バージョン highlight-4.1-1.3.x86_64
動作 ○
詳細
テキストを読み込んで、色を付けて表示するツールです。出力形式は平文のほかに HTML や RTF、ODT、SVG などが選べます。オプションを付けないと平文が生成されます。

HTML出力をすると、色を付けたHTMLテキストが生成されます。ODT への変換もメニューにあるのですが、結果ファイルは、LibreOffice 7.1 では開けませんでした。そのかわり、RTF 形式では、LibreOffice 7.1で開くことが出来ました。


テキストを簡単に見やすくして表示させる場合には便利に使えると思います。