openSUSE 11 RC1をインストールしてみた。

By 杜若 桔梗 @ 2008-06-08 21:23

紗那です。
順調にいけば、正式版公開まで後十日ほどとなった段階ですが、openSUSE 11 RC1をインストールしてみました。

インストーラーのデザインが変わったため、見やすくなった半面、RedHat系列のanacondaとかと区別が
つかなくなっています。なんだろう、YaSTらしさがないというか・・・。SUSEらしさがない。前はいろんなところに
Geeko君がいたはずなんですが・・・。
インストールその物はサックリと終了。何より、パッケージとパーッティッションさえ選択してしまえば、後はほっとくだけで
導入が出来ます。そうそう、我が家の10.2が入ってなぜか10.3が入らなかったDynabook君にも入りましたよ。
今は、Dynabook君からopenSUSE 11 RC2から書き込みをしています。使い込んではいないけれど、ギミックが
少し減ったかな?KMenuのGeeko君がカーソルを追いかけなくなった・・・・

さて、これからYaST Online Updateを走らせてきます。

ご承知のように,多くのWebには,Excel,Word,PowerPoint等のドキュメントが置かれてあります.
これらのドキュメントを一々ダウンロードし,OpenOffice.org を起ち上げて見る,というのは手間ですね.
ブラウザー上でこれらのドキュメントを見,必要ならダウンロードし保存する,というのが便利でしょう.

そのやり方をお示しします.
必要なのは,mozplugger ですが,残念なことに,openSUSE には mozplugger が同梱されておらず,また,Packman にも置かれてはいません.

さて,mozplugger ですが,http://mozplugger.mozdev.org/ からソース,

mozplugger-1.10.2.tar.gz

を取得し,以下のように実行して下さい.

# tar zvxf mozplugger-1.10.2.tar.gz
# cd mozplugger-1.10.2
# make linux

こうすると,

mozplugger.so
mozplugger-controller
mozplugger-helper

の三つのファイルが作成されます.そうしたら,

# sudo cp mozplugger.so /usr/lib/browser-plugins
# sudo cp mozplugger-controller /usr/local/bin
# sudo cp mozplugger-helper /usr/local/bin

を実行.次に,mozpluggerrc をインストールするのですが,私は,Video や Audio といったマルチメディア関連のファイルは,MPlayer + mplayerplug-in で再生していますので,mozpluggerrc の ### MPlayer,### Totem,### Acrobat Reader の部分,それと,

###################
### Video ###
###################

から

#######################
### Documents ###
#######################

の直前までをざっくり削除しています.
このように,ご自分の環境に合わせて mozpluggerrc を編集して下さい.

その上で,

# sudo cp mozpluggerrc /etc

を実行.この後,ブラウザーを起ち上げ,「ヘルプ → プラグインについて」と進み,
「インストールされているプラグイン」一覧に

Mozplugger 1.10.2 …..

という表示が現れれば,それでOKです.
これで,Excel 等のドキュメントが置かれてあるサイトで,そのファイルをクリックすると,ブラウザーの中で OpenOffice.org が起動してドキュメントの内容が表示されます.

(注意) ドキュメントを見終ったら,ブラウザー上の OpenOffice.org の「閉じる」を実行してから,ドキュメント表示ブラウザーをクローズするようにして下さい.こうしないと,次のドキュメント見ようとした際,前に見たファ イルを修復するか?,と必ず訊かれるという少々鬱陶しいことになりますので.

forums.opensuse.org 間もなく始動

By HeliosReds @ 2008-06-07 03:30

すでに3月にはその計画が発表されていましたが、いよいよ9日から forums.opensuse.org(6/7現在、まだ利用はできません)が動き始めるようです(アナウンスメント)。

この forums.opensuse.org というのは、suseforums.net、suselinuxsupport.de、forums.novell.com の”openSUSE support forums”という3大(英語)ユーザ・サポート・フォーラムを統合したもので、opensuse.org のユーザアカウントでそのまま利用できるものとなります。

フォーラムと聞くと、思い出すのは先日の Linux World での .org パビリオンのパネルディスカッションで聞いた、日本LDAPユーザ会/日本Sambaユーザ会の小田切さんのお話。

従来のオープンソース開発コミュニティにとって情報交換メディアのメインだったメーリングリストは、どうも、若い世代にとってはちょっと敷居が高いものらしく、新規参加者が少なく、また、投稿される量なども減少傾向にある。彼らにとっては、フォーラムだとか BBS だとかに書き込む方が気楽で、質問等もむしろそちらに投稿することが多いようだ。ところが、そういった質問に回答してあげられるだけの知識、経験を持っている「おじさん世代」にとっては、メーリングリストであれば質問は放っておいても自分の元に届くので「いっちょ答えてやるか」という気持ちにもなれるが、どんな質問が上がっているかわざわざこちらから覗きにいかなければならないフォーラムや BBS だと、どうしても面倒に感じてしまう。結果、フォーラムや BBS に投げられた質問に対してはあまり有効な回答が付かないか、あるいは中途半端な知識しか持っていない者による不正確な回答が氾濫しやすくなる。

確かに、opensuse-ja メーリングリストを見てみても、けして活発にやりとりが行われているとは言い難いし、他のコミュニティのメーリングリストを覗いてみても、やはり似たような状況。かたや、OKWave のような質問掲示板には毎日かなりの量の投稿が集まるし、openSUSE についてだけ見ても、2ch の方がむしろ活気があったりする。

質問する側からすれば、入り込みやすいフォーラムは魅力でしょうが、問題となるのは、回答してあげられる知識とモチベーションを持った人をどれだけ集められるか。今回の本家での動き、しばらくその成り行きを見ていって、盗めそうなノウハウはどんどん盗んでいきたいものです。

DistroWatch の”ページヒットランキング”で、デフォルト表示の “Last 6 months” だと首位は Ubuntu なのですが、集計期間を “Last 7 days” として表示すると、(6/6)現在、 openSUSE が首位に立っています。

distrowatch_hpd_ranking_7days_20080606

ZDNet のブログ(英語)でも「もし Ubuntu をフォルクスワーゲンだとするなら、openSUSE はメルセデス・ベンツだ」と評価されているようで、11.0 のリリースに向けて皆さんの注目が集まってきているようです。

siga と supportconfig

By HeliosReds @ 2008-06-06 16:36

SUSE には、他のディストリビューションにはないオリジナルの便利なコマンド(代表格といえば、SuSEconfig でしょうか…)が同梱されてたりしますよね。

そんなオリジナルコマンドの一つに siga(System Information GAthering) というコマンドがあることはご存知でしょう(…えっ!? 知らない!? でしたらこの機会に覚えてしまいましょう)。root 権限でこのコマンドを実行すると、その名の通りシステム情報を収集して /tmp/siga 以下に siga.txt、siga.html というファイルにして書き出してくれるので、リモートの相手をサポートしてあげなければならない場合等、いちいち相手の環境を問い質すより、このコマンドの実行結果を送ってもらった方が正確で話が早かったりするわけです。

で、実は最近Cool Solutionsを見ていて見つけたのですが、siga と同じような用途で使える supportconfig というツールがあるとのこと。SLE についての情報として紹介されているんですが、実は openSUSE でも使えるツールなので、早速試してみました。

上記リンク先でインストール手順に書かれている

1. Uninstall the supportconfig and chkbin RPM packages

…については、openSUSE であればデフォルトで入っているようなパッケージではないので省略可能です。また、同リンクからダウンロードできる ntsutils パッケージは既にちょっと古くなってしまっているので、ここは BuildService にある最新パッケージを 1-Click Install で入れてしまいましょう。

インストールしてしまえば、後は root 権限で supportconfig コマンドを実行するだけ。これで、/var/log 以下に nts_HOSTNAME_YYMMDD_hhmm.tbz という名前の圧縮されたファイルが出来上がります。そのファイルを展開すると、basic-environment.txt、basic-health-check.txt、boot.txt、chkconfig.txt…といった形で、小分けにされたテキストファイルが見つかります(このへんが、単一のファイルとして出力される siga と違うところでしょうか…)。

siga も supportconfig も、本来の用途は Novell のサポートを受けるための基本情報収集にあるわけですが、それは抜きにしても、一度実行してみてどんな結果が出力されるか一通り見ておくと、とても勉強になります。是非お試しください。

openSUSE 11.0 RC1 のリリースアナウンスメントでも Most Annoying Bugs として挙げられている下記、

GRUB config broken for other partitions.

…について、ついうっかり忘れて「やっちまったぁ」ので、自戒の意味を込めた備忘録です。

今回 11.0 RC1 を入れてみたマシンのパーティション構成は以下のような感じ。

  • /dev/sda1 -> Windows C:\
  • /dev/sda2 -> Windows D:\ (実は Windows は未インストール)
  • /dev/sda3 -> swap
  • /dev/sda4 -> Extended
  • /dev/sda5 -> openSUSE 10.2 (/boot)
  • /dev/sda6 -> openSUSE 10.2 (/)
  • /dev/sda7 -> openSUSE 10.3 (/boot)
  • /dev/sda8 -> openSUSE 10.3 (/)

この、10.2 で使っていた領域(/dev/sda5、/dev/sda6)に 11.0 RC1 を入れてみたのですが、インストールに伴い MBR に上書きされた grub からだと、10.3 が起動できないという罠が待ち構えていたわけです。

/boot/grub/menu.lst を見てみると、最初は本来自動で認識されて加えられているはずの 10.3 のエントリそのものが見当たらない。YaST 経由で追加してやっても

title openSUSE 103
root (hd0,6)

…というエントリがポツンと書き加えられるだけ。この後に続くべき

configfile /boot/grub/menu.lst

が見当たりません。

ただ、これはあくまで「YaST を通じてブートローダの設定をした場合正しく/boot/grub/menu.lst に書き込まれていかない」ということで、grub そのものが壊れているわけではないので、ここは慌てず騒がず configfile 以下を追記してあげて
# grub-install /dev/sda
としてやれば無事に 10.3 も起動できるようになってくれます。