このページは news.opensuse.org の Invitation to openSUSE Asia Summit 2024 Tokyo Japan の翻訳です。

openSUSE.Asia Summit とは?

openSUSE Project は openSUSE.Asia Summit 2024 を日本の東京で開催することをお知らせします。openSUSE.Asia Summit は openSUSE ユーザーと貢献者、そして FLOSS 熱狂者のための年次カンファレンスです。これまでのサミットでは、主にインドネシア、中国、台湾、日本、韓国、インドから参加者を集めてきました。

2014年に最初の openSUSE.Asia Summit が北京で開催されてから、openSUSE.Asia Summit はオンラインでつながったコミュニティが、対面で集まり、お互いを知り、openSUSE やその上で動作するアプリケーションについての知識と経験を共有する重要な機会でした。しかしながら、COVID-19 により、3年の間、これが難しい状況が続きました。今年のサミットのゴールの1つは、コミュニケーションのための場所を提供することです。そのため、今年はビデオ会議による発表を受け入れないことを予めご了承下さい。

開催日

openSUSE.Asia Summit は11月2日と3日に行われます。また、発表者向けのエクスカーションを11月4日に予定していますが、後日ご案内予定です。

サミットの直前には、The Linux Foundationによる Open Source Summit JapanOpen Compliance Summit が開催されています。合わせて参加してみてはいかがでしょうか?

Cross-Distro トラック

Cross Distro Developers Camp (XDDC) の協力で、Cross-Distro トラックを開催します。XDDCは openSUSE、Debian、Ubuntu を含む、FLOSS OSディストリビューション横断の開発者コミュニティで、特に日本語に関する共通の問題を解決するために活動しています。今年の openSUSE.Asia Summit では、他のディストリビューションのコミュニティから発表者と参加者を集める予定です。これはイベントをより盛り上げることにつながるだけではなく、openSUSEとコミュニティがどのようであるかを知ってもらう良い機会になるでしょう。

会場

openSUSE Asia Summit 2024は、東京都港区の麻布台ヒルズに本社を置く、株式会社SHIFTで開催されます。株式会社SHIFTは、お客様の売れるソフトウェアサービス/製品づくりを支援し、お客様のビジネスの成長をサポートするIT企業です。金融機関などのエンタープライズ領域におけるミッションクリティカルな基幹システムから、ECサイト、スマートフォン向けのアプリ・ゲーム検証まで幅広い分野のお客様に対するテスト・品質保証サービスで事業基盤をつくり、現在は、ビジネスの構築からシステ厶の企画、開発、運用、セキュリティやマーケティング領域、さらにはDX推進まで、お客様のITにまつわるあらゆるビジネス課題の解決をご支援しています。

麻布台ヒルズは2023年11月に竣工した大規模再開発プロジェクトです。このエリアにはオフィス、住居、商業施設、文化施設があり、最新の観光スポットとして注目されています。羽田空港や首都圏のどのエリアからも公共交通機関で簡単にアクセスできます。

東京と日本

東京は日本の首都です。東京のインフラと国際的な接続性により、参加者は容易に渡航することができます。アジア太平洋地域、ヨーロッパ、北アメリカの主要都市から、羽田空港または成田空港のいずれかの空港に直行便があります。東京は独特の文化、食べ物などで観光地としても人気があります。特にゲーム、アニメ、漫画のキャラクターは近年では国際的に一般的になっており、観光客を日本に引き寄せています。東京では簡単にキャラクターショップを見つけることができ、好きな作品のグッズを手に入れることができるでしょう。

東京は独特の文化、食べ物などで観光地としても人気があります。特にゲーム、アニメ、漫画のキャラクターは近年では国際的に一般的になっており、観光客を日本に引き寄せています。東京では簡単にキャラクターショップを見つけることができ、好きな作品のグッズを手に入れることができるでしょう。

外国からの旅行者は昨年、COVID-19 前のレベルまで回復しています。為替レートの影響もあり、今はお金を節約しつつ日本への旅行を楽しむことができる大きなチャンスです。

しかしながら、もし少しでも openSUSE.Asia Summit に参加する可能性がある場合は、すぐに、キャンセル可能なプランでホテルを予約することをおすすめします。今回の推奨ホテルのいくつかは5ヶ月前(6月1日)から予約を受け付けています。11月4日は日本では祝日にあたるため、ビジネスホテルの部屋はすぐに売り切れることが予想されています。予約できなかった場合は、異常に高額な費用を払う必要が発生することになり、旅費補助プログラムで賄うことができなくなる可能性があります。

東京と日本の観光情報については、次のウェブサイトもチェックして下さい

発表者募集

発表者募集は6月から開始します。news.opensuse.org に投稿した別の投稿を確認して下さい。

最後に

openSUSE.Asia Summit はopenSUSE コミュニティが集まる重要な機会です。参加者は開催期間中に東京での滞在を楽しむことができるでしょう。

11月に東京でお会いできることを楽しみにしています。

Have a lot of fun!

2023年の活動ふりかえり

By ftake @ 2023-12-25 23:42

この記事は openSUSE Advent Calendar 2023の最終日です。

4月

オープンソースカンファレンス2023 Tokyo/Spring に出展しました2020年大阪以来のオフライン OSC でした。

7月

OSC 京都のオンライン、オフラインともに出展しました。オンラインでは川上さんが「ちょっと作ってDNS Resolverの気持ちになってみよう」というDNSサーバーを実装するハンズオンセミナーを行いました。

8月

コミックマーケットC103において、Geeko Magazine 2023 夏号を頒布しました。

オープンデベロッパーズカンファレンス(ODC)には、XDDC (Cross Distro Developers Camp) として参加し、openSUSE の開発について話しました。

10月

openSUSE.Asia Summit が重慶で開催されました。日本からは武山橋本(修太)さんが参加しました。

11月

関西オープンフォーラムにブース出展しました。

オープンソースカンファレンス2023 Niigata では、「マスコットのかわいいLinuxディストリビューションopenSUSEのご案内」というタイトルで、橋本(鹿)さんが発表しました。

12月

コミックマーケット C103 で Geeko Magazine 2023冬号を頒布予定です。

2024年の活動は?

2023年はオフラインの活動が半分程度になり、コミュニケーションの機会が増えたのもあって、はじめましてな openSUSE ユーザに出会うといったこともありました。openSUSEユーザ会としてのイベント、特に mini Summit やリリースパーティは全く開催できませんでした。

1月には OSC 大阪への出展を皮切りに、今年以上にオフラインイベントに参加していきたいと思います。また openSUSE の関係者は XDDC としてもくもく会を開催して集まっていますので、開発や翻訳、ドキュメントに参加してみたい方はご参加ください。

この投稿は openSUSE Advent Calendar の18日目です。

今年もこの時期がやってきました。12月31日に開催されるコミックマーケットC103において、Geeko Magazine Special Edition 2023冬 を発行します。

今回の内容は次のとおりです。

  • 「最先端OS ALPを体感」開発中の Adaptive Linux Platform を実際にインストールして、Cockpit による管理や、GNOME を試してみました。
  • 「Ignition で自動設定、Cockpit で管理―openSUSE Leap Micro を使ってみよう」コンテナホスト向け Leap の Leap Micro の簡単な使い方です。Ignition でインストールを自動化し、Cockpit で Redmine をデプロイする方法を紹介します。
  • 「openSUSEでCephを使ってみる」「GlusterFSを使ってみる」2大分散ファイルシステムについて、16ページを使って紹介します。それぞれ、基本的なアーキテクチャ、インストール、マウント、故障が発生した場合の挙動について解説します。
  • エーデル・シュティメ 〜とあるカメレオンのタリナイモノとネガウモノ〜」親に男子として育てられた女子高生とAIで動くカメレオン型ぬいぐるみのお話。
  • 「Kritaを使ってライブ生成AIなお絵描きしてみよう」Krita上で適当な絵を描くと、その絵を元にAIが絵を生成。

この投稿は openSUSE Advent Calendar の 11日目です。そろそろ折返しです。

まれにスクリーンロックが固まってしまい、パスワードの入力画面が表示されいことがあります。このようなときに、ロックを解除する方法があります。使用するのは systemd に含まれているコマンド、loginctl です。

ロック画面が固まってしまったら、まず行うのが仮想コンソールでのログインです。Ctrl+Alt+F1を押すとログインプロンプトが表示されるので、ユーザー名とパスワードを入力してログインしてください。

つぎに、loginctl を実行すると、セッションの一覧が表示されます。

$ loginctl
SESSION  UID USER  SEAT  TTY
     22 1000 geeko seat0 tty1
      3 1000 geeko seat0 

2 sessions listed.

セッション 22 は、TTY が tty1 なので、現在操作している仮想コンソールです。固まっているのはセッション 3 です。

ロックを解除するには、以下のコマンドを実行します:

$ loginctl unlock-session 3

これでロックが解除できました。操作している仮想コンソールを Ctrl+D で抜けて、Ctrl+Alt+F7 を押すと、デスクトップに戻ることができます。

openSUSE.Asia Summit 2023 に行ってきた

By ftake @ 2023-11-05 13:39

10月25日、26日に中国の重慶で開催された openSUSE.Asia Summit 2023 に参加してきました。openSUSE.Asia Summit は2014年から、ほぼ毎年開催してきましたが、2020年は中止、2021年はオンライン、2022年はオンラインとサテライト開催(台北、ジャカルタ、東京)でしたので、会場に集まっての開催は実に4年ぶりとなります。

中国の重慶には、大学の学生を中心とした強い OSS コミュニティがあります。サービスを企画して運用するような大学のサークル活動もあるそうです。openSUSE.Asia Summit 開催は(記憶によると)2回目の挑戦で初開催です。会場は重庆邮电大学(重慶郵電大学、Chongqing University of Posts and Telecommunications)でした。会場には約200人が集まりました。

基調講演は openSUSE Board から Patrick が Geeko Foundation について発表しました。これまで、openSUSEには資金面での受け皿がなく、寄付等を受け取ることができませんでした。この問題を解決するために、資金団体を立ち上げる計画が進められていましたが、今年、設立に至りました。

こちらは、RISC-V アーキテクチャの CPU ボードシリーズ Milk-V のデモ。人気があって入手困難という話を小江戸らぐで聞いたことがありました。うまく動かなかったらしく、ワークショップ中になにやらデバッグ中の風景です。

インドネシアの Edwin は、ダウンロードを改善するためにインドネシアに設置したリポジトリのミラーサーバについて発表しました。月間20TBを捌いているのですが、皮肉なことにトラフィックの多くは中国からになってしまっているそうです。現在は openSUSE の公式リポジトリも CDN を使ってリポジトリへのアクセスを改善しようとしています。しかし、こちらは(費用面の問題からだと思いますが)小さなファイルの配布にのみ使用しており、引き続きこのミラーサーバーは必要になるとのことでした。

昼ご飯はみんなで大学の近くの食堂へ。

ローカルな食べ物をみんなで囲いました。ローカルの料理を選んでくれたのか、いくつか辛い料理がありました。麻婆豆腐は会社近くの中華料理屋の四川風麻婆豆腐のほうが辛かったです。

私の発表は午後最初の枠でした。ODC などでも話している xdg-autostart-generator の話です。Leap 15.5での解決は間に合わなかったものの、このタイトル。

集合写真

夜はボランティア、発表者とともに懇親会へ。ちょっと豪華な地元料理です。ボランティアは情報系の学生だけではなく、語学系の学生も多く駆り出されていました。この懇親会では、日本のアニメが好きという学生と一緒にご飯を食べました。

カンファレンスツアー

今年のカンファレンスツアーは重慶の中心部から2時間ほど離れた、大足石刻を見に行きました。地獄の図、天国の図、千手観音とどれもスケールの大きい仏像ですが、なんと、どれも崖の岩を直接掘って作られています。

こちらは地獄の図

こちらは天国の図

この千手観音も崖を掘って作られています。

晩御飯は重慶名物の火鍋!磁器口とよばれる古い町並みを再現した観光地の外れにひっそりと佇む、隠れ家的な火鍋レストランでの夕食でした。

辛い方は一番辛くない設定にしてあったそうですが、辛かったです。具材はほとんどホルモンでした。癖の強いものは辛い方に入れないと美味しく食べられないそうです。

重慶ってどんな場所?

場所と地形

重慶は中国のほぼ中央の内陸部にある都市です。2023年10月時点では、COVID-19 以降の制限が解除されきっておらず、日本からの直行便は大阪からに限られており、北京や上海を経由して8時間程度で行くことができます。


大きな地図を表示

街の中心部は長江と嘉陵江という大きな合流地点にあります。大きな川沿いなので、広大な平地かというとそうではなく、高い丘や山に囲まれた谷になっています。このような場所に、3千万もの人が住んでいるということで、山沿いに高層ビル、タワマンが並ぶ姿は写真では伝わらない凄さです。

当然ですが、川沿いから内陸側に徒歩で行こうものなら、ものすごい階段を登る必要があります。エスカレーターやエレベーターはありません。

買い物、食べ物

町中にはいたるところにコンビニがあります。よく見かけるのはローソンとセブンイレブンです。日本や北京に比べると、かなり店舗は小さめですが、食料品を中心に馴染みのあるものが並んでいます。

朝ご飯はホテルと同じ建物にある飲食店を使いました。カウンター席4席のワンタンと小麺(ラーメン)屋では 100 g のワンタンスープが約220円で、これで十分お腹いっぱいになります。

観光地だとちょっと高いです。麻婆茄子丼は約500円でした。

困るのが注文です。簡単な英語も伝わりません。写真つきのメニューがあって、指差しができれば良いのですが、それもない場合は困ります。メニューはなんとなく何かは漢字から想像が付きます。あるお店では、何が聞かれているのか分からなかったところ、「熱」「冷」のように書いてくれました(漢字が読めることがよく分かったな)。もちろん Google 翻訳も役立ちます。

ちなみに、支払いは基本 QR コード決済です。現金も当然使えますが、お釣りがなくて困ることがあるようです。今年から Alipay に日本のクレジットカードが登録できるようになったので、気軽に使えました。カードのせいか、最初の1回だけうまく決済できず焦りましたが、カードを変えて以降は大丈夫でした。

パンダ

本場とあって、重慶動物園にはたくさんのパンダがいます。そして大人気。動き回っている子のまわりには、人だかりができていました。ほとんどの子は昼前にも関わらず、気持ち良さそうにぐっすり。ちょっと酔っ払いみたいです。

夜景

川沿いはライトアップされ、夜景がきれいです。観光船も運行しています。

ロープウェイにも乗ってみました(写真なし)。橋が開通して、地下鉄が通るようになるまでは移動手段として使われていたそうですが、今はすっかり観光用です。

ホテルの近くには、洪崖洞とよばれる、崖沿いにホテルやレストランなどが集まった商業施設があります。これまた豪華なライトアップで、多くの観光客が押し寄せていました。

交通

市の中心部は地下鉄やモノレールが張り巡らされており、近距離であれば、1回40円程度で移動できます。もちろん支払いは Alipay です。Alipay で発行できる公共交通機関専用の QR コードを使って乗降できます。

歴史はとても浅く、このあとに紹介するモノレールの2号線の開業が最も古く2005年、路線のほとんどは2010年代になってからの開業で、どれも設備が新しいです。

中でも有名なのが、この李子坝 (Liziba) 駅。マンションの中を線路が貫いています。観光スポットになっており、駅前では多くの人がカメラを構えていました。

来年の開催は?

開催地の公募はこれからですが、早速、インドネシアチームが手を挙げています。少しでも興味のある方は、ぜひなんらかの発表を用意して参加してみてください。

Geeko Magazine Special Edition 2023夏

By ftake @ 2023-07-30 21:45

コミックマーケットC102に出展します。スペースは 2日目 西地区 か-09a です。

今回からは午後入場券の当日販売がありますので、参加しやすくなったかと思います。周囲には Linux をはじめとした技術系同人誌を扱うサークルが多数集まっていますので、ぜひお越しください。

Webカタログでは見本誌を公開しています。

2022年のふりかえり

By ftake @ 2022-12-25 16:52

openSUSE Advent Calendar 2022 にご参加ありがとうございました。

最終日は毎年恒例の1年のふりかえりをしたいと思います。

5月

OSC/Online 名古屋に参加し、久しぶりにまとまったセミナーを開催しました。タイトルは「たまには日本語入力 Mozc の話でもしようか〜新機能の紹介とコードコミットができないプロジェクトとの関わり方」で、Tumbleweed では既に配信されている開発が再開後のバージョンの Mozc をパッケージングするにあたり、やってきたことをまとめてみました。

7月

openSUSE Leap 15.4 のリリースパーティをオンライン(Gather Town)で開催しました。

8月

コミックマーケット C100 に参加し、Geeko Magazine 2022夏号を頒布しました。台風が近づく荒天での開催でしたが、来場者数の上限が引き上げられたこともあり、久しぶりの賑わいを感じることができました。

9月

ODC 2022/Online に Cross Distro Developers Camp (XDDC) の名義で参加しました。「Linux ディストリビューション開発の近況」というタイトルで、Debian、openSUSE、Ubuntu の開発の近況について話をしました。

10月

openSUSE.Asia Summit 2022 を開催しました。昨年は完全なオンラインでしたが、今年はオンラインのイベントに加え、オフラインサテライト会場を東京、台北、ジャカルタに用意しました。オフライン会場ではオンラインでの発表を一緒に聴講したり、各地域ごとの講演を行いました。オフラインでの懇親会も久しぶりでした。

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openSUSE.Asia Summit 2022フォトアルバム

OSC Online/Fall では、修太さんが「YAML に書いた宣言的な定義から VM を作ってみた 〜一般のご家庭向けver〜」というタイトルで発表しました。

11月

オフラインでの展示が復活したということで関西オープンフォーラム2022に参加しました。

12月

openSUSE Advent Calendar 2022 を開催しました。今年は無事に完走できました。

12月31日にコミックマーケットC101に参加し、Geeko Magazine 2022冬を頒布します。

まとめ

後半から少しずつ対面のイベントが増えてきた1年でした。

来年は OSC も展示イベントを東京・名古屋で開催することになっており、参加イベントも増えそうな気がします。来年も引き続き、openSUSE ユーザ会の活動にご参加ください。