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お家ファイルサーバーの構築

By ftake @ 2020-12-18 01:59

この記事は openSUSE Advent Calendar 18日目です。 残り、あと少しですが、まだ埋まってなく3年連続の完走がピンチ。みなさんご協力下さい。

この内容は小江戸らぐのオフな集まり2月と、オフだけどオンライン開催だった5月の発表内容でもあります。

ことの始まり

この春、ファイルサーバーを組みました。これまで、写真等の大きめのファイルはデスクトップに置いていましたが、タブレットやスマフォを使用しているとデスクトップを起動しないこともあり、アクセスするにはちょっと不便でした。かといってクラウドに上げるには容量が大きいのが現状です。

このとき、電源の故障で引退した、ちょっと古いけどまだ使える一式(Socket FM2 の M/B, AMD A4-5300 APU, DDR3 8 GBメモリ)があったのと、鹿さん から、使わなくなったファイルサーバー用の MiniITX ケースを頂いたので、これでファイルサーバーを組んでみることにしました。

RAID カード調達

HDD は NAS 用のものを適当に買うとして、1度はRAID 5 や 6 で組んでみたい!ということで、RAID カードを探しました。一般のご家庭(誤変換)では、数万円クラスのカードを使っているかと思いますが、この「ありあわせ構成」には不釣り合いです。安く入手する方法としては、ヤフオクなどでサーバーから抜き取ったものを探す手がありますが、あまりに古いと EFI に対応していなかったり、4 KB セクタや 2TB の壁にあたる可能性があります。また、中古品はキャッシュ保護用のバッテリーが死んでいる可能性もあります。

そこで今回は eBay で3世代前の Adaptec ASR-71605 の新古品を買ってみました。キャッシュ保護用のコンデンサ付き、送料込みで 8500円くらいでした。ドライバはカーネルに入っているのですぐに使えます。

意外と高かったのがケーブルでした。Mini SAS HD から SATA ×4にするもので、Amazon で 2500 円くらいでした。

OS インストール

セットアップに困ることはないはずが、openSUSE 15.1 をインストールすると、なぜかディスプレイドライバが固まります。いろいろ試したところ modeset ドライバを ACPI が有効な状態で使うとダメなようです。今回はディスプレイはほとんど使わないので nomodeset を起動オプションに追加することで回避しました。(modeset ドライバだと、コンソールの解像度がディスプレイにあわせて変わるので良いのですが…)

ファイルサーバーの設定

Samba は入れるだけです。とっても簡単ですね。

Btrfs にしてスナップショットを取るようにしました。このあたりはOSCのスライドや Geeko Magazine を見てください。

iSCSI サーバーは4月に書いた別の記事で。

バックアップの設定

重要なディレクトリを選んで USB 接続の HDD に1日に1回、Snapper の最新スナップショットからバックアップを取るようにしました。単純に rsync でコピーを取ります。Btrfs のバックアップといえば、ファイルシステムレベルで差分転送をできる btrfs send があります。しかし、ファイルシステムが壊れてしまった場合に、btrfs send を行うとバックアップも壊れる可能性があるのではないかと考え、今回は使用しませんでした。

タイマーとスクリプトはこのような感じです。タイマーの時間は Snapper の実行中にならないように気をつける必要があります。

backup-to-usb-disk.timer

backup-to-usb-disk.service

backup-to-usb-disk.sh

様子見中

Snapper が走る時(おそらく)に btrfs-cleaner がかなり CPU を使うので、試しに Quota 機能を無効にしています。

おわりに

簡単にではありますが、ファイルサーバーを構築したときのいろいろを紹介しました。このファイルサーバーでは、先日書いた Spotify クライアント も動いています。新たな活用を始めたら記事にしたいと思います。

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