People of openSUSE: Joe Brockmeier
<< Saturday, July 5th, 2008 by Carlos Goncalves >>
‘People of openSUSE’インタビューで openSUSE コミュニティ・マネージャであり、長きにわたって Linux とオープンソースのジャーナリストとして活動してきた Joe‘Zonker’Brockmeier がとりあげられるのを2月から待ちわびてきた人たちへ。さぁ、いよいよ彼の出番です。読み逃しのないように。;-)
ニックネーム: Zonker
ホームページ: http://www.dissociatedpress.net/
ブログ: http://zonker.opensuse.org/
好きな季節: 断然、冬
座右の銘: 愛することを行い、行っていることを愛しなさい
自己紹介をどうぞ!
私は openSUSE コミュニティ・マネージャで、Novell に加わったのは今年の2月です。それ以降 openSUSE プロジェクトに関わる仕事に多くの時間を費やしてきています。
この仕事に就くまでは、何年もの間 Linux とオープンソース・コミュニティを扱うテクノロジー・ジャーナリズムに関わってきました。この職につく前は Linux Magazine の編集長をつとめ、他にも Linux Weekly News (LWN)、IBM developerWorks、UnixReview.com、Sys Admin など、多くのメディアにも寄稿してきました。
趣味に費やす時間が取れるときは、読書するのが好きです。いろいろなジャンルのフィクションだけでなく、歴史や政治関係のノンフィクションも読みます。(テリー・プラチェット、ダグラス・アダムス、そしてニール・ゲイマンからジョン・アービング、マーク・トウェイン、さらにカート・ヴォネガットらの作品はすべて好きです)
あなたのコンピュータ使用のバックグラウンドについて教えてください。
私が Linux の存在を知ったのは、英文学とコミュニケーション / ジャーナリズムについて学んでいた大学(ミズーリ州、カークスヴィルにあるトゥルーマン・ステート大学)時代の 1996 年のことでした。
最初に使ったのは Slackware で、1999 年からはすっかり、デスクトップとして Windows を立ち上げることもなくなりました。私は Linux の学習に多くの時間を費やし、Linux とオープンソースのニュースを扱うフリーランスのライターとして生計を立てるようになり、また、ホスティング環境での Linux システムのサポートにも従事するようになりました。
いつ、どんな理由で openSUSE/SUSE Linux を使い始めたのですか?
私が初めて SUSE Linux を使ったのは、1999 年か 2000 年のことでした。私は何年も Linux ディストロのレビュー記事を書いていて、他の多くのディストロと同様、SUSE も使ってみたのです。最初の何年かの間、私にとって最も印象的だったのは、複数モニタの設定が SUSE だととても簡単だ、ということでした。
今でも YaST の大ファンで、11.0 のパッケージマネジメントは最高の出来だと思っています。
openSUSE コミュニティに参加するようになったのはいつで、そのきっかけは?
公式には、今年の2月、Novell に加わったことがきっかけとなります。
どのような形で openSUSE プロジェクトに関わっていますか?
今現在は、openSUSE についての発言をすることとコミュニティ助成の方法を探していくこと、また、既存のコミュニティが作業を成し遂げるために必要となるツールの提供に多くの時間を費やしています。
openSUSE について語ってプロジェクトと外部グループとの橋渡しを助けたり、展示会に顔を出したりすることに時間を割くようにしています。
openSUSE プロジェクトとの関わりで、特にやっていきたいことはどんなことですか?
openSUSE がより独立したプロジェクトになっていくことを見届けたいです。外部のコントリビュータにも開発と舵取りについて強く発言できるようにしていきたいし、 openSUSE を通じてできるだけ多くの人に Linux が紹介されていくことを見届けたいと思っています。
openSUSE のプロジェクト/コミュニティに対するあなたの最も重要な貢献は何だと考えていますか、もしくは、あなたが最も誇りに思っている貢献は何ですか?
一年後にまた同じ質問をしてみてください。 🙂
普段、どの程度 openSUSE プロジェクトに時間を割いていますか?
ほとんどの時間を openSUSE プロジェクトのために割り当てています。 🙂 通常は、平日の午前7時から午後6時までです。
openSUSE を三語で表現すると? あるいは、ピッタリのスローガンを作ってみてください。
“みんなのための Linux(Linux for everybody.)”
このディストリビューションあるいはプロジェクトに欠けているもの、あるいはもっと評価されていいと思うものは何ですか?
システムを管理するうえで非常に使い易いツールだと思いますので、YaST はもっともっと評価されていいと思います。他のディストロにはない openSUSE ならではの要素だと思いますし。
openSUSE プロジェクトの未来には何が待ち受けていると思いますか?
大きく、計りしれない成功が待ち受けていると思います。 🙂 特に現時点で openSUSE ビルド・サービスにより外部のコントリビュータが openSUSE というディストロそのものに関われる段階にまで達したということもあり、私はこの先 openSUSE のユーザとコントリビュータのコミュニティがグングン成長していく様子を見ることができると思っています。
誰かがあなたに、何故他のディストリビューション/OS ではなく openSUSE を使うべきなのか尋ねたとします。その人に openSUSE を選択させるよう納得のいく説明をするとしたら?
そうですね、他人と話すときに私がまず相手に尋ねることは(普通の会話の初っ端に聞くこと、という意味ではなく、コンピュータやオペレーティング・システムについての会話の最初で、という意味です)、その OS を使っていてあなたは本当に幸せですか?ということです。もしそうだとしたら、このことについてそれ以上会話を進める意味はないでしょう。他人が”幸せ” と感じていることを無理やり説き伏せて変えさせる必要はないからです。
しかし、私が出会った多くの人は自分の使っている OS に幸せを感じていませんでした。私はどういった部分で不幸せだと感じているのか聞き、openSUSE ならその問題をどう解消できるのか考え、彼らに openSUSE であれば彼らの感じている問題が解消できるかもしれないと伝えます。
可能ならば実際にデモンストレーションして見せてあげることが多くの場合効果的だと思っていますので、openSUSE で様々なことがうまく動いている様子を見せてあげることが好きです。
なので、YaST のデモを行い、OpenOffice.org、Compiz Fusion そしてソフトウェアのインストールがいかに簡単か見せてあげようと思います。
openSUSE コミュニティのメンバーで、会ったことのある人は?
実際、ここで名前を列挙しきれないくらい多くの人と会いました。そして、そのことはすごくいいことだったと思っています! 🙂 この数か月間で本当の多くの openSUSE プロジェクトのメンバーと出会えてこれたことは、非常に意義深いことでした。
今、あなたのデスクトップにはいくつアイコンが並んでいますか?
20 くらいでしょうか。ほとんどはファイルです。
これなしでは生きていけないというアプリケーションは? また、その理由は?
Firefox ですね。私は時間のほとんどを Web ベースのアプリケーションでの作業(特に、Web メールと Wiki ですね)に費やしていますので。
できるだけ早く発明されて欲しいアプリケーションや機能はどんなもの?
すべての作業で vi ライクなキー・バインディングが使えるようになってほしいです。
お気に入りのテキスト・エディタは? また、その理由は?
比べるまでもなく、Vim です。なぜなら、すべての機能が揃っているからで、使用中にマウスをいじる必要がまったくありません。また、今や私にとって Vim のキー・バインディングは身に染み付いたものとなってしまっています。
openSUSE コミュニティへ参加してもらいたいと思う有名人は?
Robin Williams ですね。彼なら Linux と openSUSE をうまくプロモートしていけるでしょう。
どんなコンピュータ関連のスキルを身につけていきたいですか?
しっかりとしたプログラマになりたいです。
インターネットが丸一週間使えなくなるとしたら、どのように感じ、どうしますか?
そうですね、もしインターネットが丸々一週間使えなくなるとしたら、仕事を続けることが非常に困難になりますね。あるいは、少なくともかなりの量の仕事が滞ることになります。おそらく、インターネットにアクセスしなくてもできる仕事をすべて終わらせてしまったら、その後の数日は休むと思います。
その期間が一週間であるということは、事前に知ることができるのでしょうか? どうしてかというと、丸一日以上インターネットが使えないとしたら本当に影響が大きいと思うからです。
人々は、インターネットへアクセスできないとどれだけ生活が変わってしまうかに驚くと思います。世界中の人々と協力することが難しくなる — それは openSUSE プロジェクトにとっても明らかに重大なことですが — ということにとどまらず、ニュースを見聞したり、買い物をしたり、家族と連絡したりすることが難しくなりますから、とても深刻な事態となります。しかし、それが数日間であるならば、私はあまり気にはしません。そして、ネットのない生活がどんなものなのか人々が思い出すいい機会だと考えます。きっと、人々に優先度という感覚を再認識させることになるでしょう。
さらに、他人を迷惑かけることなく丸七日間トローリング三昧に耽ることができるとしたら、それは本当に大きなボーナスですよね。
好きな映画のシーンは?
一つに絞り込むことは本当に難しいですね。あえてと言うなら、Pulp Fiction でのクリストファー・ウォーケンのモノローグを筆頭に挙げておきましょう。
スター・トレック派ですか、スター・ウォーズ派ですか?
そうですねぇ、ずっとスター・ウォーズ派だったんですが、最終作以降は…断然スター・トレック派になりました。
好きな食べ物と飲み物は?
好きな飲み物は、Steak‘N Shake のオレンジ・フリーズです。不幸にもこれまで Steak‘N Shake に行く機会のなかった人に説明すると、オレンジ・フリーズというのは、ちょっと dreamsicle(訳注:意味不明)のような、つまりオレンジとヴァニラが混ざったような味のするミルクシェイクです。
好きな食べ物は…難しいですね、多分、ロブスターの尻尾と蟹の足です。
(子供のころ、現在を問わず)好きなゲームもしくはゲーム機の機種は?
子供のころはゲーム機を持っていませんでした。私の両親は、Pong やスペース・インベーダーをすると私がバカになると考えていました。(もちろん、両親は弟にはクィンティン・タランティーノの映画よりも血がドバドバ飛び散るような FPS をプレーすることは許していましたが、それはまた別の話ですね…)
これまでで一番好きなコンピュータ・ゲームは、Quake III Arena です。私が考える限りでは、これ以上のものはありません。
どの都市を訪れてみたいですか?
今まで行ったことのある都市では、バンクーバーが気に入っています。行ったことのない都市だと、システィン聖堂を見てみたいので、ヴァチカン公国に行ってみたいです。
お好みの休暇の過ごし方は?
仕事でたくさん旅行していますから、休みが取れたら家で過ごしたいですね。会議もなく、電話もかかってこず、締切りもなく、あらゆる義務から開放される一日というのは、私にとってはハワイへの旅行よりもいいものなのです。
誰かがあなたに 100万ドルをくれるとしたら、あなたはそのお金で何をしますか?
ツケを返済して(特に、学生時代に借りたローンの返済)、残りは貯金します。
もし時間旅行が可能になったら、どの時代に行ってみたいですか?
60年代の終わりか、70年代の初めころですね。実際にライブを見ることができなかったすべてのバンドのライブショーを見てみたいです。あるいは、ずっと未来に行ってみて、物事がどう変わっているか見てみたいです。
外で雷が鳴っています。コンピュータの電源を切りますか?
いや、そのためにサージ・プロテクタや、UPS や、その他の保険をかけていますから。
コンピュータに夢中になりすぎて、約束を忘れてしまったことはありますか。
いいえ。
ずっと共有したいと思ってきた物があるようでしたら、その写真など見せてください。
うーん、これについては本当に何もないですね。
これがなければ生きていけない、というものは?
本、音楽、執筆のためのコンピュータ。
どの質問が答えにくかったですか?
好きな映画のシーンは、という質問でしたね、断然。
何か他に答えたい質問はありますか? また、その答えは?
好きなバンドは? ビートルズです。
<< Translated by Satoru Matsumoto>>
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