Linux Foundationのレポートが続々日本語化

By Syuta Hashimoto @ 2023-12-10 20:53

openSUSEに直接関係は無いのですが、オープンソース関係ということで一ネタ投稿させて頂きます。

Linux Foundationは数多くのレポートを出しています。OSPOについてや、Kubenetesの現状、日本でのオープンソースの展開状況など、とても興味深く面白いレポートばかりです。ですが、英語で出版されているため、なかなか日本語圏の私達には疎遠になりがち、、、、だったのですが、ここの所、続々と日本語版が出版されています。

日本語版は日本語版Linux Foundationの出版物のサイトからダウンロード可能です。

いくつかピックアップしてみますと、

Japan Spotlight 2023

日本でのオープンソースの展開状況について調査結果の数値に基づいた考察をしています。

オープンソースメンテナーズ

有名なオープンソースのメンテナーについて、その現状、課題、ベストプラクティスなどが書かれています。オープンソースのメンテナンスに関わる人必見のレポートです。コミュニティのマネジメントにも有用な内容が沢山です。

Kubernetesプロジェクトジャーニーレポート

Kubernetesのコントリビュートや教育、イベントなどについての数値や考察が書かれています。

その他、LF Energy(エネルギー)関連や、AkrainoなどLF Edge関連のレポートなど、多岐に渡っています。ちょっと眺めてみるだけでもかなり面白いです。

alpで動かしたcockpitを眺めてみる

By Syuta Hashimoto @ 2023-12-09 22:26

ALP (Adaptive Linux Platform)は、SUSEとopenSUSEで開発している次世代OSのベースです。イミュータブルで軽量な仕様となっています。

この冬発売のGeeko MagazineにインストールとCockpitというブラウザから管理できるアプリの体験記を書いていますので、ぜひ皆さん試してみてください。

さて、今日はCockpitの「概要」というメニューを見てみたいと思います。

トップ画面です。システム情報、使用率などが表示されてます。

画面にある「メトリックスおよび履歴の表示」のような青い文字の所は、クリックすればメニューが出たりその画面に移動したりします。

ためしに、「メトリックスおよび履歴の表示」をクリックしてみます。

CPUやメモリなどが表示される画面に移動します。下に「メトリックス履歴に、パッケージcockpit-pcpがありません」と表示がありますが、今の私の環境ではcockpit-pcpというパッケージを見つけられませんでした。

メニューの所にある「ハードウェアの詳細の表示」をクリックしてみます。

下の方にはメモリも表示されてました。色々と設定が表示されています。

メニューの所にある「ホスト名」の右にある「編集」をクリックしてみます。

変更画面が出てきました。ここで設定することで、alpのホスト名を変更することができました。

閲覧、変更、と、色々と管理できるようです。別のメニューもどんどん見ていきたいと思います。

この記事は openSUSE Advent Calendar 2023 の8日目です。

前回の記事 で、omegat-textra-plugin の最新版(v2022.2.2)が動かない、と詳解したのですが、実は、omegat-textra-plugin の公式サイトは github から codeberg に引っ越していたのでした。そちらの方では引き続き開発が行われていて、最新版は v2023.2.0 になっていたのでした。このバージョンをインストールすると正常に動きました。

coreberg への引越は、少なくとも2022年7月以降と思われます。そのため、各所に散在している omegat-textra-plugin の説明資料には古い開発サイトへのリンクしかないので、新しいサイトがあることに気がつきませんでした。

この記事は openSUSE Advent Calendar 2023 の5日目です。

openSUSE 15.6 にむけて、packaeges-i18n の翻訳を始めています。翻訳は Weblate を使うのですが、対話的にWebベースで作業をすると結構手間がかかります。量が多い場合は、翻訳対象データをダウンロードし、ローカルで作業した方が速くなります。
ローカルで作業するときには、オープンソースの翻訳支援ツール OmegaT を使うのが便利です。さらに、NICT が開発した機械翻訳システム textra を併用すると翻訳効率が大幅に向上します。そのために、OmegaT 用のプラグインも用意されています。

openSUSE の packages-i10n の翻訳は、しばらく前から上記の組み合わせで作業を行っていました。Weblateから未翻訳分の行を gettext po 形式でダウンロードして OmegaT で翻訳、仕上がったら po ファイルをアップロードすれば作業は終わります。textra がかなりきれいに訳してくれるので、1日あれば数百行の翻訳をこなす事ができます。今これを書いている時点でも、カテゴリ x (先頭が x で始まるパッケージ群) の追加翻訳数百行をだいたい1日で終えています。

しかし、環境を最新のWindows11にするため、OmegaTとプラグインも最新にした所、動作エラーとなり、原因を捜すのに苦労しました。結論から言うと、OmegaT用のプラグイン最新版(v2022.2.2) では Windows10/11 環境での OmegaT では動作しません。一つ前のバージョン v2022.2.1 では動きます。もしも、他の翻訳に OmegaT+textra を使う事を考えているのであれば注意してください。

ALPでYaSTを使ってみる (X版)

By Syuta Hashimoto @ 2023-12-04 08:00

ALP (Adaptive Linux Platform)は、SUSEとopenSUSEで開発している次世代OSのベースです。イミュータブルで軽量な仕様となっています。

この冬発売のGeeko MagazineにインストールとCockpitというブラウザから管理できるアプリの体験記を書いていますので、ぜひ皆さん試してみてください。

さて、今日は昨日の続きでALPの上でYaSTを動かしてみます。今日はX版です。方法はこちらに書いてあるのでその通り行っていきます。

X版の画面表示は、SSHのXフォワーディングでSSH接続元に表示する方法です。

まず、ALPにSSH Xフォワーディング用のパッケージを入れます。

ALPはイミュータブルのため、通常のzypperコマンドではなく、transactional-updateコマンドでパッケージを一時領域にインストールし、その後、リブートして有効化します。

次にALPにログインするときに、Xフォワードのオプションをつけます。

ssh -X syuta@192.168.122.114

yastはroot権限が必要なため、suを行います。

そして、実行するコンテナを特定します。

ドキュメントにあるイメージを見つけます。

registry.opensuse.org/suse/alp/workloads/tumbleweed_containerfiles/suse/alp/workloads/yast-mgmt-qt

ではこのイメージを実行しましょう。完了するとSSH接続元にYaSTの画面が表示されます。

無事表示されました。各メニューへもアクセスできます。またALPの制御が楽になりましたね。

背景のコンソールがALPにログインしている状態、手前のYaSTがホストPCに表示されているウィンドウです

ALPでYaSTを使ってみる (コンソール版)

By Syuta Hashimoto @ 2023-12-03 16:24

ALP (Adaptive Linux Platform)は、SUSEとopenSUSEで開発している次世代OSのベースです。イミュータブルで軽量な仕様となっています。

この冬発売のGeeko MagazineにインストールとCockpitというブラウザから管理できるアプリの体験記を書いていますので、ぜひ皆さん試してみてください。

さて、今回はその次のお話として、インストール後のALPでYaSTを動かしてみます。

方法はALPのドキュメント(英語)に書いてあります。コンソール版とX版があるので、今回はコンソール版、次回はX版を動かしてみます。

さっそく体験してみます。ホストとの密接な連携が必要なコンテナはワークロードが実装された状態でイメージとなっています。まずはどのイメージを使うかを探します。

すると、ドキュメントにある以下のイメージを発見できます。

registry.opensuse.org/suse/alp/workloads/tumbleweed_containerfiles/suse/alp/workloads/yast-mgmt-ncurses

では、実際に動かしてみましょう。ワークロードのコンテナはインストールの段階を踏むことがあるのですが、このコンテナはすぐ実行することができます。

無事起動しました。

メニューも実行することができました。これでシステム管理が楽になりますね。

openSUSE 15.5 で試したのですが、GlusterFS の中の glusterd は peer との通信にデフォルトで IPv6 で通信しています。 /etc/hosts に IPv4 アドレスでホスト名を指定してもそこを見ません。
IPv4 で通信させるためには、 /etc/glusterfs/glsuterd.vol に

option transport.listen-backlog 1024

と言う行を追加する必要があります。